1912年に氷山に衝突して沈没したタイタニック号で、乗船した楽団が最後まで演奏を続けたというエピソードは、映画「タイタニック」の中でも忘れられない場面でした。
覚えている方も多いと思います。
その楽団のリーダーだったウォレス・ハートリーさんの遺品であるバイオリンケースが、先月オークションで落札されたというニュースを、今日のNHKラジオ第二「ニュースで学ぶ現代英語」でとりあげていました。
VIOLIN CASE OF TITANIC ORCHESTRA LEADER SOLD AT AUCTION
(タイタニック号の楽団長のバイオリンケース オークションで落札)
驚いたことに、そのバイオリンケースは事故の後に発見されたハートリーさんの遺体にくくりつけられていたそうです。
He possibly used it for buoyancy.
(彼はケースを浮き具として使ったのではないかとみられる。)
buoyancyは「浮くこと」です。
海に浮かんで位置を示す「ブイ」は buoy(英語の発音は boy と同じ)で、その関連語です。
このケースは33歳だったハートリーさんがタイタニック号の航海の直前にプロポーズした婚約者からのプレゼントでした。婚約者に返還された後、様々な人の手に渡ったこのケースが、今回本物と確認されて、オークションにかけられたということです。
セリーヌ・ディオンさんが歌った「タイタニック」のテーマ局 "My Heart Will Go On" は今でも好きな曲です。これからはこの曲を聴くと、あの演奏の場面の後のハートリーさんの姿に思いをはせることになるでしょう。
今週のお題「ラジオ」