昨年4月から聴いている「ニュースで学ぶ現代英語」で、動詞のappropriateが出てきました。
たいていの人は、suitable(適した)といった意味の形容詞としては知っていると思います。私もそうでした。反対語は、inappropriateですね。
ところが今日の培養肉(cultured meat)のニュースでは
cells from brand-name cattle could be appropriated(ブランド牛の細胞が勝手に使われる可能性がある)
と、appropriateは「勝手に使う」という動詞だったのです。
語源をたどると、「自分のものにする」というラテン語からというので、動詞の意味の方が先でした。それが、自分のものだから「ちょうどいい、適切な」という形容詞に発展したというのが成り立ちのようです。
ところで、形容詞の反対語 inappropriate は動詞にはならないようです。ただ、misappropriate という動詞はありました。
ふつう mis- は反対語を導く(misunderstandのように)のですが、こちらは「悪用する、横領する、使い込む」といった意味です。
これは、動詞の appropriate に近いようにも見える一方で、形容詞の意味の反対(不適切な)につながるような気もしますね。
なかなかおもしろいです。