NHK「ラジオ英会話」テキストは、後半3分の1ほどが連載記事になっています。
一昨年は2本でしたが、昨年から一気に増え、今年は8本(!)
かなり楽しめます。
昨年から続いている「大西泰斗のよくわかる中学英文法」が15ページほどで、他は2〜4ページといったボリュームです。
これらについても少しずつ書くつもりですが、今回は「名著への招待 海外文学の本棚から」という、翻訳家の鴻巣友季子さんの記事をご紹介します。
海外文学を独自の視点で紹介するというこの連載、4月号と5月号の2度にわたって採り上げたのが、『風と共に去りぬ』(マーガレット・ミッチェル)です。
本もさることながら、映画史上不朽の名作と言われるこの作品、実は読んだことも見たこともありません。
スカーレット・オハラとレット・バトラーという登場人物の名前、それを演じたのがヴィヴィアン・リーとクラーク・ゲーブルということは知っていました。そしてこの2人が大写しとなるポスターが、いかにも重厚なラブストーリーを想像させる、というのが私の印象でした。
しかしこれはいわゆる「恋愛小説」ではなく、
> 土地をめぐる世知辛い「不動産小説」であり、世界がひっくり返る「敗戦小説」であり、女性同士の複雑な友情関係を描く「シスターフッド小説」でもあります。
と鴻巣さんは書いています。さらには「介護扶養小説」だ、とも。
この小説は、南北戦争という時代背景を抜きにすることはできませんが、原作にある人種差別問題や奴隷制を描いた部分を、映画ではかなりカットされているようです。
そういう点で、映画とはかなりかけ離れたところがある、という原作の方がずっと面白そうな気がします。
実は、この映画は一度は見ておこうと、Amazonプライムで「お気に入り」に入れたのですが、なにしろ4時間近くの大長編。未だに見る覚悟ができていませんでした
しかしこの記事を読んで、映画を見るより小説を読みたい気持ちになってきました。
これも文庫本で5巻ありますが、本は読む時も一度にかける時間も自由に選べるので、この機会に自分のリストに加えようと思います。
鴻巣友季子さんご自身の翻訳がありました。(*^_^*)