NHK「ラジオ英会話」 LESSON 59は、There is/are 〜 構文でした。
と言っても、Here is〜(ここに〜があります)と同類のThere(そこ)ではなく、キーセンテンス
There's a hole in my pocket.
(僕のポケットに穴が開いている。)
のように、「〜がある/いる」というだけの弱い意味の There is/are 〜などです。
ちなみに、この There は話す時には弱く発音される、という点も案外大事かも。
でも、何よりも大切なことは、この Ther is/are 〜はキーセンテンスではポケットに穴が開いていることに「今気がついた」という状況であるように、
相手にとって新しい情報となる人/物の存在を知らせる
ということです。「ラジオ英会話」では
初めて話に引っ張り込む --- それが there文の感覚です
という表現で説明されています。
そこで、この There構文では原則として
(❌)There's Tom/the boy in the room.
のような「すでに話の中に出てきた人・物ではなく、
(◯)There's a boy in the room.
のように、相手にとって「未知」の存在を話に持ち出す、というのがポイントでした。
ただ、どんなことにも「例外」はあります。
たとえば、
Who else should we invite?(他に誰を招待しようか?)
Oh, there's Tom.(そうだ、トムがいる。)
のような場合、トムのことはお互い知っていても、「招待客」という意識の中では初めて登場するので、この言い方ができます。また、
Is there anyone in the kitchen?(台所に誰かいる?)
Yes, there's your mother.(うん、君のお母さんがいるよ。)
これも「君のお母さん」は当然お互い知っていますが、台所にいる人という点では初めて登場するわけですね。
こんな例外はありますが、それはそれで頭に置くとして、「初めて話に引っ張り込む There構文」。しっかり使いこなしたいですね。